BUSHI MESHI / 丸藤について

2023年7月3日。丸藤本社１階にBUSHI MESHIがオープンしました。
BUSHI MESHIとは、丸藤主力商品である鰹節をはじめとする削り節の魅力や味わいを一般のお客様に向けて伝える新たな試みです。
出来たての削り節を使ったシンプルなメニューの提供や、家庭で使いやすい削り節商品などを販売致します。
また、ショップ・イン・ショップの「伊豆網代港 鮮魚直売」では近隣漁港で揚がった新鮮な魚介と加工品を提供。
地域の魚食文化を伝える場として活動して参ります。

丸藤の歴史。鰹節製造から削り節製造販売へ

昭和元年、丸藤は創業者藤田信吉が鰹節製造会社「藤信商店」の屋号で創業いたしました。
鰹の水揚げシーズン以外は網代港に揚がる魚の干物製造などを行い、築地をはじめとする市場などが販売先でした。
二代目藤田敏三は屋号を改め、昭和61年に「株式会社丸藤」を設立。
会社は徐々に削り節製造が中心事業となっていきました。そして従来の鰹節製造レシピを、
鹿児島県枕崎及び山川、静岡県焼津の信頼関係で繋がった生産者に伝え、丸藤専用の鰹節として仕入れています。
季節によって下処理を変え、丁寧に仕上げた鰹節は、顧客ごとにカスタマイズして削ります。
その結果、販売先は熱海・伊豆周辺の旅館やホテルから東京都内のホテルグループや日本料理店、
有名レストランなどに拡大。きめ細かな対応や削り節の技術が信頼を得て、全国に販路を広げました。

BUSHI MESHI 誕生。「出汁（ダシ）の前に節（ブシ）がある」

日本の食文化の根幹である出汁。出汁の主要な材料となるのが、鰹節を中心とした魚の節類です。丸藤では鰹節をはじめ、鯖、潤目鰯、鮪などさまざまな削り節を製造しています。全国のホテルや旅館、料亭、レストラン、それぞれの店の味を作るために節の選択、ブレンド、節の削り方にきめ細かく対応して削る。削り方は、味わいや風味の違いに大きく影響します。0.01mm単位で削り分ける丸藤の技術は、他に類のないものです。

丸藤の経験や技術が、果たして家庭の食事にどんな提案ができるのか。現在、家庭料理はどんどん簡便化し、鰹節を削って出汁をとるご家庭は僅か。小売店でも出汁パックが主流という状況です。しかし丸藤には、鰹節製造をしてきたからこその節の目利き、そして削りの技術があります。節は薄く削ることでそのまま食べられる食材、料理にそのまま使える調味料にもなります。出汁はもちろん、節そのものの魅力をもっと知っていただきたい。なぜなら「出汁（ダシ）の前に節（ブシ）がある」からです。そこで本社工場の１階の新店舗では、さまざまな節に触れていただき、削りたてを食べていただき、ご家庭で使いやすい削り節、そのまま食べられる削り節を厳選して提案することから始めることにしました。

2020年、世界を襲ったコロナ禍は試練の時期となりました。しかしそれは、丸藤にとって新たに発想を広げるきっかけともなりました。これまでの業務用に加えて、一般のお客様にも丸藤の製品を知ってもらい、味わっていただきたい。2022年の夏、あらためて一般のお客様向け事業コンセプト作りを行い、2023年7月からBUSHI MESHIをスタートすることになりました。